こんにちは、OpenKanalのTogoです!
小売店や飲食店など、複数の店舗を展開している企業では、 店舗数が増えるにつれて 「ネットワークの管理がだんだん複雑になってきた」 というご相談をいただくことがあります。
Wi-Fiが不安定になったり、店舗ごとに違うネットワーク機器が導入されていたり、 新しい店舗を出すたびにネットワーク構成を一から考えていたり。 1店舗では小さな問題でも、店舗数が増えると 会社全体のIT運用の課題になってきます。
店舗が1店舗、2店舗のうちは、ネットワークについて それほど意識することはないかもしれません。 インターネット回線を契約して、Wi-Fi環境を用意し、 何か問題が起きたらその都度対応する。 この方法でも十分に運用できます。
しかし、店舗が5店舗、10店舗と増えてくると、 状況は変わってきます。
店舗が増えるほど、
「Wi-Fi」から「ITインフラ」へ。
多店舗展開では、機器を増やすだけでなく、 ネットワークの「管理方法」そのものを見直すことが重要です。
こうした問題が増えてきたら、 「店舗ごとの管理」から「複数店舗をまとめて管理する仕組み」へ 移行するタイミングかもしれません。
この記事では、多店舗展開する企業がネットワーク環境を どのように整理・標準化していけばよいのかを、 できるだけシンプルに解説します。
店舗が増えると「個別管理」が限界になる
3店舗程度であれば、店舗Aで問題が起きれば店舗Aを確認し、 店舗Bなら店舗Bを確認するという方法でも対応できます。
しかし店舗が増えると、管理対象も一気に増えていきます。 しかも現在の店舗では、PCやスマートフォンだけでなく、 POSレジ、決済端末、プリンター、防犯カメラ、 デジタルサイネージやIoT機器など、 多くの機器がネットワークへ接続します。
店舗数が増えるほど、ネットワークは単なるWi-Fiではなく、 店舗運営を支えるITインフラになっていきます。
10店舗を「10個のネットワーク」として管理していませんか?
A社機器
B社機器
旧型機器
別構成
店舗ごとにSSID、パスワード、機器、設定方法などが異なると、 店舗数が増えるほど運用は複雑になります。
本部から見れば、10店舗を運営しているというより、 「10個の別々のネットワークを管理している」 状態になってしまいます。
そこで考えたいのが、単純な機器交換ではなく、 ネットワーク全体をどう管理するかという視点です。
理想は「複数店舗を1つの画面から見る」こと
本部から各店舗の稼働状況、接続端末、通信状況、 Wi-Fiアクセスポイントやネットワーク機器の状態を確認できれば、 運用方法は大きく変わります。
例えば大阪店から「Wi-Fiが遅い」と連絡があった場合でも、 まず本部から状態を確認し、 現地対応が本当に必要なのかを判断できます。
各店舗にIT担当者を配置していない企業ほど、 こうした遠隔管理のメリットは大きくなります。
次に考えたいのが「店舗ネットワークの標準化」
一元管理とセットで考えたいのが、 店舗ごとにバラバラになったネットワーク構成の標準化です。
「この会社の店舗ネットワークは基本的にこの構成」 という標準モデルを作っておくことがポイントです。
11店舗目を出すときに、一から考えない
多店舗展開では、現在の店舗を管理することだけでなく、 次の店舗をどう作るかも重要です。
STORE NETWORK
標準モデルがあれば、新店舗のたびにネットワークを一から設計する必要がありません。 店舗展開のスピードが上がっても、IT運用の負担を増やしにくくなります。
ネットワークの標準化は、 「管理を楽にする」だけではなく、 店舗を増やしやすくする仕組みづくりでもあります。
Wi-Fiだけでなく、店舗の「通信全体」を考える
店舗では、さまざまな用途の機器がネットワークへ接続します。
すべての機器を同じネットワークで運用することが 必ずしも適切とは限りません。
用途に応じてネットワークを分けたり、 アクセス範囲を制御したりすることで、 セキュリティと運用性を高めることができます。
店舗数が増えてきたら、各店舗で個別に設定するのではなく、 会社として共通のネットワークポリシーを作る ことが重要です。
こうした環境を実現する選択肢の一つがCisco Meraki
多店舗ネットワークを一元管理する方法はいくつかあります。 その中の一つが、クラウド管理型ネットワークの Cisco Merakiです。
セキュリティ、スイッチ、Wi-Fiなどを クラウド上のダッシュボードからまとめて管理できます。
特に多店舗環境では、 各店舗の機器へ個別にアクセスするのではなく、 複数拠点を共通の画面から確認できることがメリットになります。
また、問題が発生した際も、 「回線なのか」「ネットワーク機器なのか」 「Wi-Fiなのか」「特定端末なのか」といった 原因の切り分けを遠隔から行いやすくなります。
もちろん、Merakiを導入すればすべて解決するわけではありません。 大切なのは、現在の店舗数や運用方法、今後の出店計画に合わせて、 適切な管理方法とネットワーク構成を選ぶことです。
何店舗になったら見直すべき?
「10店舗になったら必ず見直す」という明確な基準があるわけではありません。
3店舗でも急速に出店している会社なら、 早い段階で標準化しておくメリットがあります。 反対に、店舗数が多くてもネットワークが非常にシンプルなら、 現在の運用で問題ない場合もあります。
店舗数よりも、次のような状況が起きていないかを確認してみてください。
複数当てはまるのであれば、 一度ネットワーク全体を整理してみる価値があります。
すべての店舗を一度に入れ替える必要はありません
ネットワークを統一すると聞くと、 「全店舗の機器を一度に交換しなければならない」 と考えてしまうかもしれません。
しかし実際には、既存設備を活かしながら 段階的に標準化していく方法もあります。
例えば、まず新店舗から標準構成を採用し、 既存店舗については機器の更新や店舗改装のタイミングで 順次切り替えていくこともできます。
「全部交換する」か「何もしない」かの二択ではありません。 現在の環境を活かしながら、段階的に整理することもできます。
店舗が増えても、管理の負担まで増やさない
多店舗ネットワークで重要なのは、 今起きている問題だけを解決することではありません。
5店舗から10店舗へ。10店舗から20店舗へ。 事業が成長するたびにIT管理の負担まで同じペースで増えてしまうと、 ネットワーク運用はいずれ複雑になります。
店舗を増やすことと、
ネットワーク管理の負担を増やすことを切り離す。
クラウドによる一元管理、ネットワーク構成の標準化、 用途に応じたネットワーク設計などを早い段階から考えておけば、 新店舗にも同じ仕組みを展開しやすくなります。
「店舗が増えて管理が大変になってから対応する」のではなく、 店舗が増えても管理しやすいITインフラを作っておく ことが、多店舗展開では重要です。

